障がい者の就職先とは?適職の探し方や職種・仕事内容について紹介!

公開日:2023/08/15  最終更新日:2023/07/10

世の中にはさまざまな業種・職種があり、すべての企業が障がい者と一緒に働ける環境ではありません。たとえ障がい者雇用の枠があっても、障害の程度や体力を理由に就業が難しい場合もあります。そこで、一般企業への就職を希望する障がい者の方のために、職種や仕事内容、働きやすい就職先の特徴、就職先で求められる能力について解説します。

障がい者に向いている職種や仕事内容

一口に「障がい者」といっても、身体障がい者の方もいれば知的障がい者の方もいます。そのため「障がい者が働きやすい職種!」と聞いてもいまいちピンとこないことでしょう。そこで、それぞれに向いている職種や仕事内容をいくつか紹介します。

身体障がい者の場合

身体障がい者の方は、卸売・小売り・製造・医療・福祉・サービスなどの業種で多く雇用されているようです。例えば大手コーヒーチェーンでは一部の店舗で聴覚障害のある方を多く採用し、手話や指差しで注文できるよう工夫しています。

そのほかの具体的な職種としては、事務職や清掃職、デザイナー、コールセンター、工場内作業、農業などが多いようです。資格を取得していれば、キャリアアップが可能な職場もあるでしょう。

知的障がい者の場合

軽度・中度・重度で向いている仕事が変わります。軽度であれば製造・加工・卸売・小売・清掃などの業種で働いているケースが多いようです。

中度の方も同様に、本人の得意なことや苦手なことに合わせ、製造や加工などルーティンワークが多い職場で働く人が多くいます。

重度の場合、作業所で個人の特徴にあった仕事をしているケースが多いようです。朱老継続支援事業所で働いている方もおり、スタッフのサポートを受けながら働けます。

障がい者が働きやすい就職先

障がい者が働いている業種は多くありますが、その中でも働きやすいといえる就職先の特徴について解説します。一般企業への就職を希望しているのであれば、職場探しの参考にしてください。

バリアフリーである

足が不自由で車いすの利用が必要な場合、段差が多い職場で働くのは困難でしょう。そのため、バリアフリーであるかどうか確認することが重要です。インターンシップや会社見学などで社内を見ることができる機会を利用し、設備を確認してください。

個々の事情に合わせて柔軟な対応ができる

障害によっては通院が必要であったり、体調が崩れたりなど一般社員と全く同じ時間仕事ができないこともあります。そうした場合に合わせ、柔軟に対応できる職場がおすすめです。例えば時差出勤やリモートワークが可能、当日申請した有給が受理されやすいなどがあれば、働きやすい環境であるといえるでしょう。

障害に対する理解がある

社員に対して障害に関する情報の共有や教育をしているなど、社員が障害に対して理解がある職場は障がい者にとって働きやすいといえるでしょう。目に見える障害はもちろん、目に見えない障害を抱えている人もいますが、情報を共有することで理解が深まります。

どんな職場で働く場合でも、一緒に仕事をする仲間が障害について理解しているのとしていないのでは働きやすさが大きく異なります。「管理職しか障害について理解していない」「職場の人に障害のことを伝えても、上司がいない場では配慮してもらえない」などの悩みを抱えることもあるようです。

この場合、障がい者雇用を長年行っている会社や、医療・福祉系の職場であれば理解度が高いと思われます。もちろん、障がい者の採用がない会社は障害について理解している社員は少ないとは言い切れないため、直接確かめるとよいでしょう。

障がい者が就職先に求められる能力とは

健常者でも「知識やスキルがないのになぜこの会社を志望したのだろう」「興味がないのにこの仕事をしているのはなぜ?」と思われることがあります。これは、障がい者であっても同じです。知識やスキルがないことについて、身体障害があることは理由にならないことがあるからです。

例えば足が不自由でも、簿記の勉強やビジネス文書の作成はできます。就業先でしっかりと働くために、障がい者が就職先に求められる能力を解説します。

事務職の場合

一般的なパソコンスキルが求められます。簿記の資格を取得していれば、就職に有利になるでしょう。また、事務職はデータ入力や電話対応などもすることがあります。これらはマニュアルやフォーマットが作成されているケースが多いため、その通りに対応できれば問題ないでしょう。

コミュニケーション能力

一般企業で就労する場合、コミュニケーション能力は欠かせません。とくに、チームで仕事をする場合は必須ともいえます。最低でも「報・連・相」ができなければ、意欲が低いとみられてしまうかもしれません。

ツールを使いこなす能力

デザイナーなどクリエイティブな職種の場合、ツールを使いこなす能力が必要です。「デザインの仕事をしたいけれど勉強したこともツールで作品を作ったこともなく、ポートフォリオもありません」という状態では、健常者でも障がい者でも採用するメリットがありません。もし特殊なツールを使う仕事を希望する場合は、それを扱える能力と知識を習得しましょう。

まとめ

障がい者に向いている職種や仕事内容や、障がい者が働きやすい職場の特徴を解説しました。障がい者が働いている職種は事務・清掃・デザイナー・コールセンター・工場内作業・農業などが多いです。また、障害について理解する姿勢ができている職場は、障がい者にとって働きやすいといえるでしょう。

就職について知識やスキルに不安がある方は、就労移行支援の利用がおすすめです。一般企業への就職を希望する障がい者を対象に、訓練を通して知識やスキルを習得・向上するサポートが受けられます。

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