就労継続支援とは何か?就労移行支援との違いやそれぞれの特徴を解説

公開日:2023/07/15  最終更新日:2023/07/10

障がい者を対象とした就労継続支援と就労移行支援は、障害者総合支援法において利用できるサービスの1つです。どちらも障害者の就労に関するサポートを行っています。どちらがどう違うのかわからない方のためにそれぞれの支援内容を比較し、就労継続支援事業所で支援を受けるメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

就労継続支援とは何か?

障害者が働く場を提供するサポートのことです。一般企業での就業に不安がある方や、困難な方を主に対象としています。就労移行支援を利用しても就業先が見つからなかった方も利用できます。

就労継続支援にはA型とB型があり、どちらも利用期間に制限はありませんが、対象者が異なる点が特徴です。

就労継続支援A型

就労移行支援の利用で雇用に結びつかなかった方、特別支援学校卒業後就職活動を行ったものの雇用に結びつかなかった方、就労経験があり現時点で雇用関係がない方が対象です。原則65歳未満が対象ですが、65歳を迎える前に同事業の支給決定を受けた場合は継続して利用できます。

就労継続支援B型

就労経験があるが年齢や体力を理由に一般企業への雇用が困難な方、50歳に達している方もしくは障害者基礎年金1級受給者、就労移行支援事業者などによるアセスメントによって就労面に関わる課題などが明らかとなっている方が対象です。

就労移行支援との違いや支援内容を比較

大きな違いは「一般企業への就労を希望しているかどうか」です。就労移行支援では一般企業への就労を希望する方を対象としていますが、就労継続支援においてはなんらかの理由で雇用に結びつかなかった方や一般企業への就労が困難である方を対象としています。また、支援内容も大きな違いです。

雇用契約など

就労の機会の提供が主なサービスであり、利用者は作業がメインとなります。就労継続支援A型事業所では雇用契約あり、工賃は最低賃金が保証されている点が特徴です。最低賃金が保証されていることもあり、令和2年度の実績では平均月収が7万9,625円でした。ただし、事業所で行う作業によって異なるため、作業内容や質によってはこれ以上の工賃が支給されているケースもあります。

しかし、就労移行支援と就労継続支援B型を利用した際、雇用契約が結ばれません。就労移行支援はあくまで就職するための訓練やサポートを受けることが目的であり、学校に通っているような感覚であるため雇用契約はもちろん、工賃も発生しません。

就労継続支援B型は工賃がありますが、短時間での就労が可能であるなど自由度が高いことから雇用契約なしとなっています。

支援内容

先ほども触れましたが、就労移行支援では「一般企業での就業に必要な知識やスキル獲得のための訓練」、就労継続支援では「就業機会の提供」などのサポートが受けられます。つまり就労移行支援事業所は就職するための訓練が受けられ、就労継続支援事業所は働く場を提供するサービスが受けられるということです。

就労継続支援を利用するメリット

A型とB型でメリットは異なります。例えば雇用契約の有無や平均月収、年齢制限がないことなどです。デメリットについても触れているため、迷っている方は参考にしてください。

就労継続支援A型のメリット

事業所によっては最低賃金以上の月収が得られるほか、スタッフのサポートを受けながら働けること、一般企業での就労と同じような環境で働けることなどがメリットです。もちろん、雇用契約を結ぶため、社会保険と雇用保険への加入が可能です。

就労継続支援A型のデメリット

事業所によっては月収が高くなりますが、経営能力が低ければ平均月収よりも低くなってしまうこともあります。また、スタッフのサポートを受けながら働けることはメリットでもありますが、サービス内容は事業所によって異なるため必ず自分にマッチしているとは限りません

また、経営者の知識不足によりキャリアアップが難しい職場や、利用者の特性に合った就労を割り当てられない場合があります。

就労継続支援B型のメリット

重度の障害がある場合でも働ける可能性があることがメリットです。例えば一般企業で働くには年齢や体力に問題がある場合でも、就労継続支援B型の事業所であれば働けます。

年齢制限がないのもメリットの1つでしょう。就労継続支援A型には満65歳まで(条件あり)の年齢制限がありますが、B型にはありません。そのため、高齢になっても働けます。また、福祉経験が豊富なスタッフが在籍しているケースが多い点もメリットの1つです。

就労継続支援B型のデメリット

A型と比較すると、平均月収が明らかに低いことが大きなデメリットです。令和2年度の平均工賃は、就労継続支援A型は7万9,625円ですが、B型は1万5,776円となっています。時間額に換算するとA型は899円であるのに対し、B型は222円です。

障害者はさまざまな手当てが受給できますが、この賃金であればあまり生活の足しになるとは言えないでしょう。また、雇用契約なしのため安定して仕事ができないこともあり、収入が一定になりません。

まとめ

就労継続支援と就労移行支援との違いや支援内容の比較、就労継続支援を利用するメリットとデメリットについて説明しました。一般企業への就労が難しい障害者を対象とし、働きたくても働くことが難しい障害者の方に働く場を提供するのが就労継続支援です。一般企業への就労を希望するのであれば、就労移行支援を利用しましょう。

就労移行支援を利用しても就業先が見つからなかった方も、就労継続支援が利用できます。就労継続支援A型は、一般就労とほぼ変わらない環境で働けるため、就労継続支援A型事業所で知識や技術を身に着け、それから一般企業への就職を目指してもよいでしょう。

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