就労移行支援とは何か?内容や取り組み、利用方法について解説

公開日:2023/06/15  最終更新日:2023/04/28

障害者の就労支援には、就労移行支援と就労継続支援の2つがあります。多くの方が知っているとは思いますが、健常者と障害者の就職への道のりは異なります。健常者は新規採用や中途採用などを利用しますが、障害者は「障害者枠」を利用できるからです。障害者の就労支援について知りたい方のために、就労移行支援について解説します。

就労移行支援とは

障害者総合支援法では、福祉サービスの中に「就労移行支援」と「就労継続支援」が設けられています。どちらも障害者の就労をサポートするものであり、一般企業への就職と職場定着をサポートします

就労移行支援における工賃など

就労移行支援では雇用契約がなく、工賃は一部事業所ではありますが基本ありません。また、年齢は65歳未満であり、利用期間は原則2年間以内と定められています。

就労移行支援と就労継続支援の違い

就労移行支援は、障害者が一般企業への就職を目指すために就職に必要な知識を身に着けることと、スキルを向上させるためのサポートを指します。

一方、就労継続支援とは一般企業への就職が困難である障害者を対象に、働く場を提供するサービスのことです。A型とB型の2つがありますが、雇用契約の有無や平均月収、年齢制限が異なります。

就労移行支援のサポート体制

就労移行支援事業所は、管理者・サービス管理責任者・就労支援員・生活支援員・職業支援員で構成されています。それぞれ役割が異なり、利用者が実際に話す機会があるのは就労支援員・生活支援員・職業支援員でしょう

就労支援員はインターン実習の斡旋や就活支援、職場定着支援などを行い、生活支援員は日常生活上の支援、職業支援員は就労機会の提供や実習先の開拓などが主な仕事です。

就労移行支援事業所での支援内容

個別の支援計画に沿って、基礎訓練と実践的訓練、マッチングが実施されます。基礎訓練とは基礎体力の向上や集中力・持続力の習得、適性や課題の把握などです。

実践的訓練ではキャリアプランの設計を行い、ビジネスマナーを身に着けて職場見学や実習を行います。これらが終わるといよいよマッチングです。

求職活動・求人探し・トライアル雇用を通し、利用者に合った職場を探します。このとき、就労移行支援事業所が直接仕事を紹介するわけではありません。

就労移行支援事業所での直接職業紹介は認められていないため、ハローワークや地域障害者職業センターなどと連携しながら職場を見つけることになります

就労移行支援の利用方法

就労移行支援を利用したい方のために、利用の流れを解説します。何から始めたらよいかわからない方は、流れを押さえて利用を開始しましょう。

①申し込み手続き

まずは市区町村の窓口で、就労移行支援事業所の利用申し込み手続きを行います。申請するか迷った場合は、障害福祉を担当している課や相談支援事業者へ相談するとよいでしょう。

②障害支援区分認定

申し込み後は障害支援区分を認定するために、認定調査が行われます。認定調査で市区町村の認定調査員と面接し、心身の状況に関する80項目と概況の調査が行われます

調査後は一次判定と意思意見書の作成が行われ、それが終わったら2次判定です。一次判定の結果と概況調査、意思意見書を踏まえて行われます。

二次判定が終われば結果が通知されます。

③サービス等利用計画案の提出

市区町村から提出が求められた場合、サービス等利用計画案を提出します。計画案の作成は指定特定相談支援事業者が作成することが多いですが、申請者が作成することも可能です。

計画において特にこだわりなどがなければ、指定特定相談支援事業所に依頼しましょう。

④支給の決定

障害支援区分や本人・家族の状況、利用意向、サービス等利用計画案などを踏まえ、サービスの支給量などが決定されます。

⑤サービス等利用計画の作成

サービス等利用計画案と同様、指定特定相談支援事業所が作成します。もちろん、申請者による作成も可能です。

⑥利用開始

サービス提供事業所と契約を結んだら、いよいよサービスの利用開始です。本人や家族の状況の変化に合わせ、サービスの量や内容は利用開始後であっても確認と見直しが実施されます。

当初の計画で問題ないか不安な方もいますが、一定期間ごとに確認が行われるため心配いりません

まとめ

就労移行支援と就労継続支援との違い、サポート体制を解説したほか、利用開始までの流れを説明しました。就労移行支援では、訓練を通して就労に必要な知識やスキルの習得・向上し、職場探しまでサポートしてくれます。利用者の適正に合った職場を探してくれるため、一般企業への就職を希望する方には特におすすめです。利用を開始するには認定調査やサービス等利用計画の作成が必要なため、まずは市区町村の窓口へ相談しましょう。障害福祉を担当している課で相談ができます。もしくは、相談支援事業所への相談も可能です。もしサービス利用を希望するのであれば、市区町村の窓口で利用申請を行ってください。後日、認定調査などが行われます。

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