就労移行支援と自立訓練は何が違うのか 

公開日:2023/12/15  最終更新日:2023/10/23

比較

就労移行支援とは、障がいがある人を対象とした就職活動を支援するサービスです。また自立訓練は、障がいがある人が自立した生活が送れるようサポートします。それぞれに違いがあり、受けられるプログラムが異なります。本記事では、就労移行支援と自立訓練について解説します。社会復帰するまでの流れについても、参考にしてください。

社会復帰するまでの流れ

心身の不調から休職を余儀なくされ、社会復帰を目指す人がいます。社会復帰するまでの流れを4ステップに分けて解説していきます。

ステップ1 まずは相談する

復職・就職までの第一歩は相談です。専門機関に行き、病気や障害、生活の不安などを話すことが大切です。精神保健福祉士や、臨床心理士が親身になって悩みを聞いてくれます。たとえば「仕事をするのが怖い」「うつ病と診断されたから、休職したい」など、何でも相談するとよいでしょう。

休職するために必要な診断書のもらい方や、復職・就職するためのサービスを案内してくれます。また「症状が落ち着いて、人や社会とのつながりを再開したい」という人には、主治医や行政と連携しながらサポートします。

ステップ2 生活習慣を整える

専門機関に相談したあとは、復帰するための基礎づくりです。落ちた体力やメンタルを整えましょう。うつ病などの不調かのために休職した人では、5年以内に再発・再休職する確率が約50%といわれています。健康的に長く働く土台を構築するためにも運動を取り入れてください。

ジョギングやフィットネスなどで体力づくりすることは、メンタルにも好影響です。また、療養中に生活リズムが乱れてしまった場合は、規則正しい生活に戻していきます。早寝早起きし、健康的な生活習慣にすることで、心身ともに充実します。

ステップ3 働き方を考える

体調を整えたあとは、復職・就職に向けての行動です。専門スタッフと一緒にキャリアプランを練っていきましょう。今後の働き方や得意なこと、苦手なことを明確にし、休職した要因についても深掘りします。

また、会社の復帰時期や配置転換についてもサポートを受けられます。就職を希望する場合、履歴書や面接に対しての指導も受けられるため、安心して次のステップに進めます。

ステップ4 社会復帰

最後のステップは社会復帰です。定期面談を行いながら、定着できるよう支援を受けられます。月に数回のペースで面談をし、悩みや課題について話し合います。専門スタッフが企業とも連携をとり、定着しやすい環境づくりをしてくれるのが魅力です。

社会復帰するために、環境改善や課題解決に向けたフォローをしてくれます。

就労移行支援とは

就労移行支援や、職業訓練との違いについて解説します。

就労移行支援とは

就労移行支援とは、障がい者を対象に就職活動を支援するサービスです。18~64歳の障がい者で、働く意欲があることが利用の条件です。個人の適正を見極めたうえで求人の紹介や、長く働き続けるための定着支援をしてくれます。

24か月間利用できるので、じっくり就職先を見つけられるのが魅力です。利用料金は、配偶者と合計した前年の年収に応じて変わります。生活保護を受けている人は0円です。年収600万円以上だと3万7,200円かかります。

就労移行支援と職業訓練の違い

就労移行支援と職業訓練の違いは、障がいがある人を対象にしているかどうかです。就労移行支援は、障害の程度やタイプに配慮した支援をしているのに対し、職業訓練は健康な人への就職サポートです。

訓練日数にしても、職業訓練は週5日ほどですが、就労移行支援は週1~2日と異なります。また、申請手続きする場所にも違いがあります。就労移行支援は市役所の福祉課、職業訓練はハローワークで手続きをします。

職業訓練と併用できるのか?

就労移行支援と職業訓練の併用はできません。どちらも、平日の日中に通う必要があるため、どちらかを選ぶ必要があります。障害の内容により、どちらが適切か判断しましょう。一般雇用が可能であれば、職業訓練を選んでもかまいません。自身の心身の状態に応じ、適している方を選択しましょう。

自立訓練とは

最後の章では、自立訓練について解説します。

自立訓練とは

自立訓練とは、障がいがある人が自立した生活を送れるようサポートする場所です。「機能訓練」と「生活訓練」の2種類があります。生活訓練では、障がいがある人が自立して生活できるよう能力の維持・向上を目指した訓練を行います。

たとえば、健康管理やお金の管理など、日常生活で必要な能力を身につけられるよう指導します。

生活訓練と機能訓練の違い

生活訓練と機能訓練の違いは、自立した生活を目指すうえでの手段です。生活訓練は、生活能力の向上が目的ですが、機能訓練は身体機能の向上が目的です。機能訓練は、理学療法士や作業療法士と一緒にリハビリを行います。歩行や寝返りなどの動作を繰り返し、身体機能を上げていきます。

自立訓練の内容

自立訓練には、個人で行うものと、集団で行うものがあり、さまざまな能力向上訓練を実施しています。食事や、身だしなみの整え方、運動やビジネスマナーの勉強など多岐にわたります。毎日プログラムをこなしていくことで徐々に生活の質を向上する訓練です。

まとめ

本記事では、就労移行支援と自立訓練について解説しました。それぞれ障がい者を対象とした支援活動ではあるものの、プログラムの内容は違います。障害の程度やタイプに応じて、どちらを利用するのか選びましょう。

社会復帰するまでの流れとして、カウンセリングを受けたうえで、心身を整えながらキャリアプランを考える必要があります。専門スタッフを頼りながら、一歩ずつ段階を踏んでいきましょう。何をしたらいいかわからないという場合は、公的機関への相談をおすすめします。

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